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0429   comment (3)

ランドリが一挙二話掲載で嬉しいよー。イオンがアクティブに活躍して嬉しい!リドのお兄ちゃんが本当はリドをすごく大事に思ってることがわかってとっても嬉しい!なんだろ、弟と妹の違いなのかも知れないけど(そして兄側のキャラの差かも知れないが)、DXがイオンを大事にするのとはまた違った感じ。心配もするけど信頼もしてるんだなー、って。DXはイオンを心配はするけど無意識のところでは信頼はそんなにしてないように見えるので(要するに子ども扱いしてる、ってことなんですけど)。

あと、本誌で面白くなってきたので『カーニヴァル』を買ってみた。作者のひとがなんかBL小説の表紙とかばっかり描くひと、ってイメージがあったんですけど、普通にストーリーも今のところよく出来てて良い感じです。ヨギがすき。(私信:たぶんサエキさんもヨギを好きになるよ!キャラがなんかラビっぽいし!)

で、下のは前の日記でごにょってたアレです。
推敲とかしないで躁っぽく書き上げましたんで色々無茶苦茶だと思いますが、なんていうかこないだのドス暗さは何だったの的に恥ずかしい感じに仕上がりました(笑)。敢えて有り得なさてんこもりにして萌えをつめこんでます。





そして、明ける前のこと



「夜食にしては、随分たくさん召し上がりましたね」
言ってくだされば何か腹持ちのするものとか、たくさん作っておいたのに。そんなことを言いながらムウが床に散らばった食べものの残骸を片付ける。なんでもないことのように。それがあまりに普通で、鳥肌が立ちそうだった。何故そんな風に、おまえは。おまえがそれだから、私は。

「・・・食わなければ、飢える」

食べてはいけないものを欲して胃が吼えるのだ。黙らせておくにはひたすら詰め込んでおくしかない。彼が作ったものは何故かそうでないものより早く消えていくような気がした。
それはそうでしょうけど、と何も分かっていない顔で返すのがいっそ苛立たしくて、分からせるように捕まえて至近距離で牙を見せる。

「全部だ、全部食って終いにお前が残る。齧らないように避けて残して、それでも最後には私は、」

食わずにはいられないぞ。

あと一言でも喋ったらもう終わりかも知れない。辛うじて押さえ込んだ吐き気が、何故か胃ではなくつま先の方からじわりじわりと登ってくるような、そんなゆっくりとした諦めの中で、最後の言葉は囁きに近かった。
すう、と細くなる目にぱちぱちと瞬く彼の顔が見えて、そして。

「っふふ、はは、あはは」

体を折り曲げて笑う弟子を、呆気にとられて見つめた。笑い事ではない。肉を食う獣の前で、楽しそうに飛び跳ねる草を食む獣がいるだろうか。詰るような視線に、胸に手をついて少し体を離す、温かさが離れるのが惜しいとこんな時ですら思う。

「ごめんなさい、でも、」

目尻に涙まで浮かべながら笑うのは珍しい。元々あまり感情の変化を表に出す子ではなかったのだが、これはどうしたことだろう。皺を寄せた眉間を少し困ったように見て、まだ息を整えながら失礼します、と白い布巾を近づけてきた。


だってそんな、あなた似合いすぎてて怖いくらいで、なんだかそう思ったら笑えてきてしまって。
そんなにお腹空いてらっしゃるんですね。ごめんなさい、明日から、ああもう今日ですね、夕食もっと多くしますね。あと言いづらくて黙ってたんですけど、口にケチャップついてます。

思考がすべて白くなるのが目に見えるようだった。それでも捕まえた相手を離せない。されるがままの自分は、最前まで貪婪に喚きたてていた胃は、飼い慣らされた猛獣に似てさぞかし滑稽だろう。食べ零した子どもでもあるまいに、口許を拭われて沸き起こるのが怒りでも羞恥でもなく安堵だなどと、全くもって馬鹿げている。
気付いてしまった、分からないふりで捻じ伏せることもできないほど正確に、自覚してしまった。飢えて啼くのは本当は胃などではない。心臓だ。

認めれば代わる行為さえ見つけられなくなるように思えて、だから。
観念するしかないか、そう思うと同時にするりと何かが溶けていった。胃の中に。心臓の奥に。代わるものを探すその無駄な労力を振り向けたならきっと、覚悟の一つくらい決められるだろう。いかに往生際が悪いとはいっても。
自分以外の何かが自分の血肉になること。取り入れることで、自分の外に自分を支えるものを作ること。(全くの皮肉)
恐れていたのは、飢えた自分ではなく、まぎれもなくそういうものだった。本当にばかばかしくて、笑みが零れる。半月形に裂けて上昇する口の端が彼の目のなかに見えて、それで胃が完全に沈黙したのが分かった。首根っこを押さえつけるのはもうやめだ、とみどりの目の中で自分が宣言する。食って終わりの胃よりもっと、切実に飢えたところを救ってやらなければならない。

両腕の力を強めて、驚いた顔の彼を捕食する。まずはがぶりと一口。それで満たされるはずの心臓は、黙り込んだ胃に代わって、いっそう大きく厚かましく飢えを叫ぶことだろう。

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04.30     56
実は先月号から気になってたぜ、カーニヴァル。
コミックス買おうか悩んでたんですよ。
好み筒抜けだしね、買うかね、眼鏡もいるしね……
ランドリはDXの懐の深さを知る今月号(絶対違う)(笑)
レイ先輩が一番の心配です。
05.01     サエキ
ウッカリ名前が。。。
適当すぎですな(笑)
05.01     ヤモリ
おいらも時々間違えそうになるよ・・・(笑)>名前

ホホホ、やっぱりねー。
先月くらいからがんと面白くなったよね。眼鏡も、うん、サエキさん好きそうだなっておもった。
まだ1巻しか出てないから、買うなら今だぜ!
貸してもいいんだけど、どうせ本格的にハマったら買うだろうし(笑)。

六甲の自立キャンペーン・・・!
レイ先輩があんな行動に出るとはねぇ。ランドリを見てると本当にみんな、ちゃんと生きてるキャラクターだなあって気がして感動するよ。
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